ベイビー・ドライバー Baby Driver 銃声までもが音楽

ベイビー・ドライバー Baby Driver ☆☆☆☆

監督

エドガー・ライト (アントマンの人)

出演  

・ベイビー:アンセル・エルゴート  (かっこいいのか…?)

・デボラ:リリー・ジェームス  (いい子っぽい、ドラクエ

・ドク:ケヴィン・スペイシー  (渋いおじさん)

・バッツ:ジェイミー・フォックス  (うざ、ジャンゴ好き)

・バディ:ジョン・ハム  (激渋おじさん)

・ダーリン:エイザ・ゴンザレス  (ヒロインより僕は好き)

 

予告編

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<あらすじ>

 ‟iPodで音楽を聴きながら、車の運転席に座っている若者。童顔であどけないその姿は、どこにでもいるごく普通の青年だ。しかし、この青年――ベイビー(アンセル·エルゴート)は天才的な腕を持つドライバー。銀行を襲撃した3人を乗せ、巧みなドライビングテクニックでパトカーをまいた彼は、一昧を無事にアジトへと送り届けた

子どもの頃、ベイビーは両親ともども交通事故に遭って父母と死別。事故の後遺症で耳鳴りが止まらない彼にとって、音楽はそれを忘れさせる必需品だ。会話を録音しては、それをサンプリングしミックステープをつくるという趣味もある。一方でベイビーには大物犯罪者ドク(ケヴィン·スペイシー)に大損をさせた過去があった.その借りを返すため、ドクの強盗計画に逃走専門のドライバーとして毎回のように加わっているのだ。しかし、その借りもあと1度の計画への加担でチャラになる。両親との死別後、面倒を見てくれた耳の不自由な里親ジョー(C.J.ジョーンズ)は、犯罪の世界にベイビーが浸ることを望んではいない。これが最後――そんな覚悟でベイビーはドクの次なる計画に加担する。

最後の銀行襲撃では、用心深いが凶暴な犯罪者バッツ(ジェイミー·フォックス)が計画をリードしている。彼が不意に邪魔者を撃ったり、パトカーに執拗に追われたりなどの誤算はあったもののベイビーはなんとかこの仕事をやり遂げ、晴れて自由の身となる。堅気の仕事についてほしいというジョーの期待に応えて、ピザ配達の仕事も得た。何よりの喜びは、知り合ったばかりの、行きつけのダイナーのウェイトレス、デボラ(リリー・ジェームス)と親しくなれたこと。普段は寡黙なベイビーだが、彼女との会話は話が弾む。交流ねるうちに、彼らは惹かれ合う仲なっていく。

しかし、平穏は長くは続かなかった。ドクが新たな仕事を持ちかけてきたのだ。デボラの 存在を盾に取られ、なかば強制的に、郵便局襲撃計画の一員として引き入れられるベイビー。犯行の新たな仲間は元々は株の仲買人をしていたしていた抜け目のない男バディ(ジョン・ハム)と、その恋人ダーリン(エイザ·ゴンサレス)。そしてあのバッツが前回に続いて計画に加わっていた。ヤバいことになりかねない――そんな空気を感じ取ったベイビーは、この仕事が終わった後に、町を出たいと言っていたデボラとの高跳びを決意する。案の定、計画は最初からほころびが。犯行に必要な武器を売人から受けとろうと現地に飛んだバッツは、その売人が警官であることを見抜き、瞬時に売人を射殺する。しかし、それはドクがすでに買収済みの警官でもあった。歯車が嚙み合わず、何かが確実に狂い始めていた。やがてジョーや、デボラの身にも迫る危機。ベイビーは、愛する者を守ることができるのか?そして最後の強盗計画の行方は?危険きわまりない最後のドライブが始まろうとしていた……。”パンフレットより

 

<感想>

 まず初めに言いたいことは、「ラ・ラ・ランドではない!」ということ。以前朝の番組で、斎藤工さんが「ベイビードライバーはまるでラ・ラ・ランドだ」ということをおっしゃっていた。僕はラ・ラ・ランド好きなので楽しみにしていたが……観てみるとこの映画、ラ・ラ・ランドではなかった!確かにこの映画上映中は常に音楽が流れており、音楽を軸に作られてはいる。でもラ・ラ・ランドと違うところは歌わないし踊らないというところ。ラ・ラ・ランドが歌と踊りの映画なら、この映画は曲って感じ。でも、パンフレットに「まるでカーチェイス版『ラ・ラ・ランド』だ!」って書いてあって、公式が言っちゃってるから僕が間違ってるのかも……。

 

 ラ・ラ・ランドかどうかは置いといて、あらすじにもあるようにこの主人公は事故の後遺症である耳鳴りを忘れさせるために曲を聴いている。選曲の好みは人によって分かれると思うが、ラ・ラ・ランドやガーディアンズオブギャラクシーとは違った感じだった。この映画では、主人公が聴いている曲が常に流れており、それに伴い物語が進んでいく。そして、映画の中で行われるお札を数える音、銃を撃ち合う音、様々なアクションに伴う音が、曲のリズムに合わせて行われており、パーカッションの役割をしていて見ていて楽しい。主人公が音楽プレイヤーをたくさん持っているのは、車泥棒をしていた時に車内にあったものを拝借していたからという裏設定なんだって。

 

 実はこの映画の冒頭6分が公開されている。

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 僕はこの映像を見ても全然面白そうじゃなかったし、観に行かなくてもいいかなって思ってしまっていた。でも見に行ったけどね(笑)

この映像を見ておもしろそうじゃないって思った人も大丈夫!おもしろかったよ!

やっぱり映画館で見ると全然迫力が違うし、引き込まれる。この6分の映像を見てから本編を見たけど、まったく別の映像にみえた気がした。

僕は映画はなるべく映画館でみた方が良いと思ってて、たぶん映画が好きな人はほぼ皆そう思ってると思う。まぁ正直安くはないし、レンタルだと100円ぐらいで借りれたりするから映画館でみない人の気持ちも分かる。

でも、この映画は映画館で見て欲しい!

 終盤に、主人公が社内のスピーカーを触って流れている音楽を感じるシーンがあるんだけど、その時に耳にモヤがかかったようになってキーン(エレベーターとかで耳が変な感じになるようなやつ)って聞こえるっていうまさに耳鳴りの演出があるんだけど、わざとみてる観客側に耳鳴りを体験させてて、主人公がスピーカーに触った瞬間に耳鳴りがなくなって音楽がクリアに聞こえるっていう、素晴らしい演出があるんだけど、これは映画館じゃないと体感できないと思う。家でレンタルして観ても家って環境だと体感できないんじゃないかな。伝わったかな(笑)とにかく、この映画は特別な演出があって映画館でみたほうがいいよってこと。

 

 映画の内容の話だけど、テンポがすごく良い。無駄な時間はほとんどなくて中だるみしない。映像もパッパッパっと切り替わっていく、しかも音楽のリズムと同時に、僕は映画の中の音楽もすごく要素として重要視するタイプだからすごく良かった。恋愛要素もあってすごく過激なことをするわけでもなく、2回ぐらい?チューするぐらい。ベイビーだしね。暴力的な表現は若干あるけど、R指定はついてないしあまり気にならないぐらい。女の子は少し気になっちゃうかもしれないけど大丈夫だと思う。僕はカーアクションはあんまり好きじゃなくて、ワイルドスピードとかは「すごいなぁ…」とは思うけど、「面白い!」とは思わない。でも、この映画は音楽あり濃いキャラクター、駆け引き恋愛のバランスが取れていて、カーアクションだけどそこに重心はおいてなくて、あまりカーアクションが好きじゃない僕でも楽しく見れた。車のことはよくわからないけど、とにかく日本車だってことは分かったよ(笑)

 

 この映画、ジェイミーフォックスがうざい!全部こいつのせいじゃん、って感じ、ジャンゴやANNIE(アニー)の時とは全然違う!あと出てくるおじさん皆渋いよ。渋い悪いおじさんが好きな人にはおすすめ。

 

 僕は、電車とか歩いてる時とか、学校とかでイヤホン・ヘッドホンで音楽を聴いている人をみると「音楽好きなんだな」っとは思わなくて、「あぁ話しかけて欲しくないんだな。」って思う。そんな人ばっかりじゃないと思うけど、そういう人ってイヤホンとかヘッドホンで音楽を聴いてることで、自分と周りの人との間にバリアを張ってるような感じがする。自分の殻に閉じこもってる感じかな。そしてこの主人公ずっとイヤホンして音楽聞いてる。それに+してサングラスもかけてる。もうね、耳はイヤホンでバリア張って、目はサングラスでバリア張ってめちゃくちゃ人と関わるの嫌かよって思っちゃった。実際、女の子と少ししゃべって「今日が今年一番喋ったよ」って言ってるしね。そういう意味では外界と自分の間にバリアを張って、自分の殻に閉じこもってる。お母さんのおなかの中の胎児って意味では、ベイビードライバーなのかなって思った。いろんな人の解釈があるから読んでみるのは楽しいかも。パンフレットには町山映画好きおじさんの解釈も載ってておもしろいから見てみて。

 ラ・ラ・ランドとはまたちょっと違うけど、音楽を軸とした映画としてすごく良かったし、カーアクションとしても見やすくて良かった。話のテンポもよくて、終わり方もよくて観た後にいい気分になれた。そういうの大事だよね。まぁ終盤急な感じもあるけど、気になる人とならない人がいる感じ。

なので星は4つです

ぜひ映画館で見て欲しい!

デートに良いと思うよ。

あとヒロイン良い子すぎない?五年もしてたら他の男に行っちゃいそうだけど……

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